横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

Commissioning Support Package

コミッショニング作業における現場負担の軽減を実現

YOKOGAWAのコミッショニングサポートパッケージ(CSP)は、HARTやFOUNDATION™ フィールドバスなどの通信に対応した、フィールド機器のループチェックなどを自動で行うソフトウェアです。

  • PRMコミッショニングサポートパッケージ(PRM CSP)
  • フィールドコミッショニングサポートパッケージ(F-CSP)

CSPには2つのソフトウェアがあり、プラントの建設時や定期検査、定期修理における、計装の設定作業や検査業務の負担を軽減することで、 プロジェクトの遅延リスクを減らします。

円滑なコミッショニング作業のために

プラントの立ち上げやメンテナンス作業は、さまざまな遅延リスクを抱えています。プロジェクト遂行の現場では、フィールド機器の設置や設定、システムとの接続や信号精度のチェックなどを、すべて期間内に完了しなければなりません。PRM CSP、F-CSP を使用することで、機器のチェックに要する時間の削減およびプラントの立ち上げに要する工期短縮を実現します。

詳細

PRM CSP

PRMコミッショニングサポートパッケージ(PRM CSP)は、HARTやFoundation™ フィールドバス機器などの通信に対応したフィールド機器の接続チェックを自動で行うツールです。プラントの立ち上げや保守において機器のチェックに要する時間を削減し、工期の短縮と作業品質の向上を実現します。

プラントには多くのフィールド機器が存在しており、コミッショニングの際には、それぞれの機器が正しい位置に設置されているかを確認する必要があります。設置位置の確認には一つ一つの機器を解線しなければならず、確認作業に時間がかかっていました。PRM CSPにより、機器を解線することなく、PRM CSPから送信されたコマンドを機器のディスプレイで確認するだけで接続チェックができます。

コミッショニング作業の接続チェック

コミッショニング作業における接続チェックでは、各フィールド機器とDCSが正しく接続され、正しく動作することを確認します。また、試運転前準備で実施される配管フラッシング作業では、破損を防ぐために、フィールド機器を一度取り外すことがあります。その場合には、フィールド機器の取り付け後に再度ループチェックを実施する必要があります。
一般的なプラント立ち上げ手順におけるPRM CSPの適用範囲は以下の通りです。

prmcsp-flow-j

自動ループチェック

従来のループチェックでは、機器に対する値の設定や、実機での確認など現場での作業が必要でした。PRM CSPの使用により、ネットワークに接続された多数のフィールド機器に対して、中央制御室から自動でループチェックを実行することができます。ループチェック作業が効率化されることで、作業工数やヒューマンエラーを削減して、作業品質の向上が図れます。

prm-csp-Loopcheck

➀PRM CSPからコマンドで機器の出力値を変更
➁機器からの出力値をExaopc経由(HIS搭載型)でPRM CSPに読み込み、精度を確認

➀PRM CSPからHIS経由で機器に対して出力値を変更
➁PRM CSPからコマンドでバルブのリードバック値を機器から読み込んで確認

インターロックチェック

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インターロックチェックには、通常多くの人手がかかります。PRM CSPを使用すれば、あらかじめ定義したパラメータをフィールド機器に対して自動で設定させることで、手動作業を軽減できます。また、行った設定はすぐに初期状態に戻すことが可能なため、大幅な効率化を実現することが可能です。

作業レポートの自動生成

  • 作業工数の削減
    手作業で作業内容をまとめ、フォーマットに揃えたレポートを作成するのは非常に工数がかかります。PRM CSPがあれば、レンジチェックや総合ループチェックのテストデータを読み込み、作業レポートを自動的に作成できます。これにより、レポートを作る工数を大幅に削減できます。
  • レポート品質の向上
    作業内容やデータを全て手作業でまとめると、ミスが発生してしまう可能性があります。PRM CSPがあれば、読み込んだデータを標準フォーマットに合わせて、自動でレポートが出力されるので、レポートのミスを減らすことができます。さらに、ユーザによりレポートのフォーマットも自由にカスタマイズできるので、お客様の状況に合わせた品質の高いレポートを出力することも可能です。

F-CSP

フィールドコミッショニングサポートパッケージ(F-CSP)は、CENTUM VP / ProSafe-RS のN-IO ノード専用のプラント建設時などのループ(入出力)検査などを効率よく行うソフトウェアです。F-CSP を使用することで、機器のチェックに要する時間の削減およびプラントの立ち上げに要する工期短縮を実現します。

立ち上げ作業の先行実施

立ち上げ作業では、アプリケーションの定義情報を使用して、N-IO ノードの設定、入出力モジュールの入出力動作の確認、およびN-IOノードとフィールド機器間の検査(接続チェック、HARTレンジチェック、信号変換チェック、パラメータダウンロード、ループチェック)が可能です。

立ち上げ作業のメリット

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先 行
N-IOノードとフィールド機器を先行して設置、配線することで、エンジニアリング中でもF-CSPでN-IOノードからフィールド機器までの立ち上げ作業が実施可能です。

 

並 行
F-CSPはN-IOノードごとに使用できますので、複数台使用することで各N-IOノードで並行して立ち上げ作業を実施できます。また、エンジニアリングオフィスではアプリケーションの開発が進められますので、現地とエンジニアリングオフィスで作業を並行して実施できます。

 

次 行 程
F-CSP の作業が完了したFCS/SCSから順次、総合検査など次工程の作業を開始できます。検査作業が無駄なくスムーズに進められるようになります。

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モジュール工法におけるプレコミッショニングの効率化 (F-CSP、 PRM CSP)

モジュール工法を採用するプロジェクトにおいて、YOKOGAWAのN-IO(Network I/O)を採用するCENTUM VP、ProSafe-RSシステムは「工場でのアプリケーション作成」と並行してフィールドコミッショニングサポートパッケージ(F-CSP)を用いた「現地でのI/Oループチェック作業(プレコミッショニング)」が行えます。 この並行作業により、プロジェクト全体の工期短縮化、設計変更による遅延リスクを最小化により、コミッショニングの効率化が可能となります。

モジュール工法を適用したプロジェクト遂行イメージ

従来の工法では、FEED、設計を行った後にアプリケーション開発と建造を行い、その後にコミッショニングを行う必要がありました。この工法には、アプリケーションの仕様が確定する前にシステムを出荷しなければならないケースにおいて、現地で多くの修正や後戻り工数が発生してしまうといった課題がありました。

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モジュール工法を採用したプロジェクトでは、FEED、設計を行った後に、アプリケーション開発と並行して建造およびプレコミッショニングの遂行が可能となります。アプリケーション開発の進捗に影響を受けることなく先行してコミッショニングを行うことが可能となるほか、設計変更による遅延リスクを小さくすることができます。

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ドキュメント&ダウンロード

動画

概要:

YOKOGAWAのコミッショニングサポートパッケージ(CSP)は、プラントのコミッショニングフェーズで行われるループチェックやインターロックチェックを効率良く行うためのソフトウェアパッケージです。

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